黒いあいつに殺されかけた

8月エッセイサムネ エッセイ

おそらく、好きだという人はほとんどいないと思います。

共存なんて望んでないのに、いつの間にか不法侵入しているあいつ。

百歩譲って、見えないところでおとなしくしてくれているのならまだ許せても、ずうずうしくも人の視界に入ってきて恐怖に陥れてくるあいつ。

そう、頭にGがつく名前を呼ぶのもおぞましいあいつ!

私は5年前から同じアパートで独り暮らしをしています。

その当時から、絶対に部屋であいつを見たくない!と思い、しっかり対策してきました。

あらわれないように、某Bキャップや待ち伏せスプレーなどの対策グッズを置きまくり、万一出てきたときには速やかに仕留められるように殺虫スプレーを用意し。

過去に2度、カサカサのミイラみたいになったご遺体を大掃除のタイミングで見つけたことがありますが、今まで生きているあいつに室内で出会ったことはありませんでした。

それが先日。

出たんです、ついに。

日課の朝のフィットボクシングにいそしんでいた私の視界の隅に動くもの……。

(画像はイメージです。モザイクの下はただの黒い塊です。さすがに悠長に写真なんて撮ってられない)

で!や!が!っ!た!!!

ついにでやがった!!!

見つけてからの行動は本当に一瞬でした。

殺虫スプレーを思い切りぶっかける!

やつはベッドの裏側に逃げる!

逃がすわけにはいかない!

隙間にこれでもかとスプレーを噴射!!!

それだけじゃ不安で、待ち伏せスプレーも追加で大噴射!

1匹いたら30匹とよく言います。

絶対に残党も逃がさないとばかりに、家じゅうの隙間に待ち伏せスプレーを噴射して回りました。

6畳の部屋に4回までの噴射の注意書きなど丸無視して、ありったけのスプレーをばらまきました。

ここまでやったら絶対に仕留めたでしょ……。

やっと一息ついたところで、どうもおかしい。

呼吸が苦しくて、指先がしびれる。

舌もなんだかじんじんして体が冷たい。

動悸と興奮の成果と思ったけど、普通にスプレーの効果にやられていました。

虫だけじゃなく私まで殺そうとするとは……おそるべし。

慌てて換気してそれ以上の悪化は防ぐことができました。

人の体にまで影響を与えかねない強力さに恐れをなして、今回使いすぎてしまった分を補充しようとAmazonさんに速攻追加注文したのは言うまでもありません。

そしてそのあと。

待ち伏せスプレーにやられた残党が一匹バスルームに転がっていて、その日のうちにもう一度悲鳴を上げることになったのでした。

本当に恐るべし効果……。

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